【注文住宅】知らずに選んではいけない!平屋の後悔ポイント7選 中編


こんにちは。住まいの専門家かみだにです。

今回は、『知らずに選んではいけない!平屋の後悔ポイント7選』の中編になります。(前編がまだの方はこちらからどうぞ)

ご自宅の参考のために是非最後までご覧ください!

3.内装仕上げ費用が上がる


続いて、建築費用が上がる要因3つ目としては、内装仕上げ費用が上がる、というものがあります。

これは、どういったものかというと、平屋の場合は、同一フロアで全体が目に入るので、内装の妥協がしにくいということです。

2階建ての場合は、1階と2階の内装グレードを変えるなど、内装材の区分けがしやすいですが、平屋の場合は、玄関やLDKで採用した高額な床材や内装材を、他の部屋にも採用することになってしまいますから、内装仕上げの費用はかさんでしまいます。



事前対処としては、来客のある空間とプライベートな個室などの空間を明確に分けておくことで、仕上材料の使い分けがしやすくなります。

特に、LDKから直接各部屋にアクセスするような、廊下のない間取りの場合には、区分けはしづらくなるので注意です。

以上の3つの理由【土地の面積が増える、屋根や基礎の面積が増える、内装仕上げ費用が上がる】から、平屋を選択する場合は、2階建てに比べ建築費用は確実に上がります。

もしかしたら、ここまでをご覧いただくと、『なんやねん!平屋流行ってるけど、結局高いんかい!高いもんがエエなんて当たり前やろ!そんなんウチの子でも知ってるわ!』と思った方もいるかもしれませんが、実は、平屋にも費用面で大きなメリットがあるんです。

続いて、その部分について詳しくご説明します。

4.メンテンナンス費用


平屋の費用面でのメリットは、メンテンナンス費用です。

家のメンテナンスにかかる費用の中で大きなものと言えば、屋根や外壁などのメンテナンス費用です。平屋の場合は、このメンテナンス費用を安価に済ませることができます。

理由としては、足場を設置する必要が無いからです。

『足場なんて20万くらいやろ?そこまで大きくないやん!』と思ったかもしれませんが、足場費用の話ではないんです。ご説明します。

2階建ての場合は、外壁や屋根面のメンテナンスは、脚立やはしごでは届きませんので、必ず足場を組む必要があります。この足場を組む費用自体は、20万円ほどですから、そこまで大きな費用ではないのですが、小さな修繕であっても足場を組む必要がでてきますので、2階建ての場合は、メンテナンスをまとめて行うことが多く、大きな改修になってしまいがちです。

例えば、樋が詰まったり、屋根瓦が一枚飛んでしまったり、外壁が一部浮いてきたりした場合でも、足場を組むのなら、いっそ全体をまとめてやっておこうと、外壁の塗り替えや、屋根の交換も全面に及ぶことが多いです。



その点、平屋の場合であれば、脚立やはしごで十分作業ができますから、傷んだ場所だけをその都度直すことができます。

そして、まとめてではなく、その都度直せるという部分も、被害を拡大させずに初期症状で対処できる、という大きなメリットになります。

そして、2階建ての場合は、樋の掃除でさえ業者に依頼する必要がありますが、平屋の場合は自分で掃除をすることもできます。


そういったメンテナンス費用を考慮すると、入居後の後々の費用面は平屋の方がかなり抑えることができます。

つまり、生活する年数が長くなればなるほど、費用面でも平屋のメリットはでてきますので、皆さんのお住まいする年数や、使用する材料やメンテ頻度も考慮して、長期的な目線で比較してみてください。



次回は『知らずに選んではいけない!平屋の後悔ポイント7選』の後編です!

上谷 幸祐

上谷 幸祐

一級建築士。株式会社かみだに工務店一級建築士事務所代表。 徳島出身。1984年4月生まれ。4児の父。 建築一筋18年、住宅診断300棟、設計施工100棟 ゼネコンでの現場監督経験や、大手ハウスメーカーでの営業・設計など幅広い建築経験を経て独立。 現在は、徳島県で主に間取りリフォームやリノベーションを扱う工務店を経営。 登録者6000人超の住宅関連情報を発信しているYouTubeチャンネルを運営。

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