プロが自分の家では絶対に選ばない!後悔する住宅設備・仕様7選 前編


こんにちは。住まいの専門家かみだにです。

今回は、採用すると後悔をする可能性が高い設備や仕様ををご紹介いたします。

せっかく便利になると思って採用したのに『自分の生活スタイルに合わず全く役に立たなかった』ということは絶対に避けたいですよね。

ましてや、役に立たないうえに、掃除などのメンテナンスに苦労したり、維持コストまでかかってきた日には、『えっ、なに?この苦行。そんなに前世で悪いことした?全く記憶にないねんけど』となってしまいますよね。

今回ご紹介するものは、その中でも特に後悔する可能性が高いものばかりとなっていますので、ご自宅の参考のために是非最後までご覧ください。

それでは、早速いってみましょう!

1.オール電化


後悔する住宅設備・仕様の1つ目は、オール電化です。

『いやいやいやないないないない!オール電化は最高のはずやん!』と思った方もいるかもしれませんが、それはもう過去の話です。詳しくご説明します。

オール電化は、IHやエコキュートやエアコンを採用することで、熱源機器を電化製品に統一した住宅形態です。以前は、安全で安価というイメージがありましたが、今では安いという印象は全く変わってしまいました。

皆さんも昨今の電気価格高騰により、特にオール電化住宅に居住されている方は、家計にかなり大きなダメージ受けているのではないでしょうか。

電気会社との電気料金の契約は、国が管理している従量電灯の契約と、オール電化の割引プランのような自由料金の2つがあります。

今回の電気料金の価格高騰では、電力会社が自由に料金を決めることができる自由料金の方が、すぐに燃料調達などの費用を大幅に転嫁されてしまい、結果オール電化住宅の方の電気代が大幅上場につながった経緯があります。

ですから現状では、国が価格を管理している従量電灯の契約の方に乗り換える方も非常に多いようなのですが、実はこちらも電力会社から国に対して電力料金の値上げの申請がなされており、2023年の6月からはオール電化プランなどの自由料金と同じように大幅な値上げが予定されております。

ということは、いずれにしても高額な電気料金からは逃れることはできませんから、生活インフラの全てを、電気会社と契約している電気一本に頼るというのは、今回多くの皆さんが体験したように、非常に危険な要素を秘めています。

ですから、給湯器にガスを併用したり、暖房はファンヒーターを利用したり、太陽光発電や蓄電池で自家発電をしたり、パッシブ設計を取り入れて電気使用量を抑えるなど、今後のインフラ価格が高騰した場合でも、ただ受け入れるしかないのではなく、事前に回避できる手立てはないかと検討してみてください。

給湯器をガスに併用

太陽光発電

蓄電池

パッシブ設計


何より、知識を付けておくということが大事ですので、様々な知識を自分で調べてみて納得できる方法を探してみてください。

このあたりの情報についてご興味があれば、今後Youtubeチャンネルで詳しく取り上げてみたいと思いますのでYoutube動画のコメント覧へご記入ください。(下記Youtube動画からお入り下さい)

【芝生】


『後悔する住宅設備・仕様』の2つ目、3つ目は、両方とも芝生です。

芝生には、天然の植物を使用する天然芝と、樹脂製で製造している人工芝の2種類があります。そして、今回後悔する仕様としてご紹介するのは、実は両方です。

『えっ?両方!?こういうのは、どっちか悪くて、どっちか良いって相場が決まってるやろっ!空気読めや!』と思った方もいるかもしれませんが、私ならどちらもあまりオススメしません。

その理由をご説明します。

2.天然芝


まずは、『後悔する住宅設備・仕様』の2つ目の天然芝についてお話しします。天然芝は、植物本来の踏み心地が味わえる天然の芝生です。

触り心地以外にも、コンクリートや砂利を施工する場合に比べ、温度上昇が抑えられるというメリットもあります。公共施設でも蒸散機能を利用して屋上緑化に芝生を採用することが多いです。

そして、実は天然芝は人工芝に比べかなり安価に施工することができます。㎡あたりの材料費は、人工芝に比べ10分の1程度です。ですから、工務店に芝生敷きたい、と希望した場合は、勝手に安価な天然芝を提案されていることが多いです。

しかし、しっかりとしたリサーチや事前知識が無い状態で、人工芝を採用するとほぼ100%後悔します。その理由は、維持管理の難しさや、圧倒的な手間です。

まず、天然芝はそもそも植物ですから、日光と水分が必要です。ですから、夏場は水を毎日あげる必要がありますし、あげなければ枯れてしまいます。加えて日当たりを十分確保する必要がありますから、建物の影になる部分はもちろん枯れますし、芝生の上に日当たりを阻害するような物を置いておくこともできません。

例えば、夏場お子さんのプールを出しっぱなしにすることはできません。また、植物ということはほうっておくと成長して伸びますから、景観や踏み心地をキープするために、月に何度も、芝刈り機やハサミで長さをカットする必要があります。

真夏の時期に、汗をだらだらに書きながら、毎週のようにこの作業を何カ月間も行うというのは、よほど芝生に思い入れが無いと難しいと思います。

そして、この作業を少し怠けただけで枯れてしまったり、伸びすぎてしまいますから『いや、なんのためにこれ敷いたん?毎日水まき、毎週芝刈りて、最初から言うといて!』となってしまいます。

ですから、天然芝は大きな範囲で一気に始めてしまうのではなく、ご自分で少しずつ、様子を見ながら徐々に増やしていくスタイルをおススメします。

3.人工芝


続いて『後悔する住宅設備・仕様』の3つ目の人工芝についてですが、先ほどのような天然芝のような難しい手入れが無いというところが、最大のメリットになります。


いつでも均一な長さで、さらに冬でも青々としていますから、管理のしやすい芝生です。

しかし、先ほど天然芝の際にも少し触れましたが、設置費用がかなり高くなります。一般的な㎡単価でも10000円~15000円ほどですから、6畳程度施工するだけでも、10万~15万円ほどの施工費が必要になります。

ただ、人工芝をおススメしない理由は、こちらではないんです。

人工芝の最大のデメリットは耐久性です。人工芝は樹脂製の製品ですので、紫外線で劣化します。また、それに加えてよく通行する部分は摩耗して削れてしまいます。

紫外線で劣化した人口芝



そして、その耐用年数は5年~10年程度ですので、数年経過して穴が空いたり、芝が無くなったりすれば交換することになります。5年・10年で毎度10万円以上の費用をかかってくるのは、結構負担になってしまいますよね。

ですから、お子さんや、ペットのために、と採用を検討する方も多いと思いますが、7、8年後同じ金額がかると想定したうえで検討してください。

こういった理由でいずれの芝生もあまりオススメはしませんが、どちらを採用するにしても、あまり負担にならないように、小さい面積から徐々に増やしていく形が良いと思います。




次回は、【プロが自分の家では絶対に選ばない!後悔する住宅設備・仕様7選】の中編になります!

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こちらの記事はこの動画で詳しく解説していますので、是非ご覧ください!
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上谷 幸祐

上谷 幸祐

一級建築士。株式会社かみだに工務店一級建築士事務所代表。 徳島出身。1984年4月生まれ。4児の父。 建築一筋18年、住宅診断300棟、設計施工100棟 ゼネコンでの現場監督経験や、大手ハウスメーカーでの営業・設計など幅広い建築経験を経て独立。 現在は、徳島県で主に間取りリフォームやリノベーションを扱う工務店を経営。 登録者6000人超の住宅関連情報を発信しているYouTubeチャンネルを運営。

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