物干しスペースは必要!?後悔しない家づくり

こんにちは上谷です!

皆さんのお住まいには「物干しスペース」
ありますか?どんな場所にありますか?

「物干しスペース」は取り入れたいとい
う方が多い人気の間取りですが、位置な
どをしっかり検討しなければ、全く使え
ない無駄スペースとなり、後悔に繋がり
ます。


注意ポイントは、全部で4つあります。
ご紹介します。

 

注意ポイント
1つ目 乾かない配置

ご存知のように洗濯物は、ただ干して
おくだけでは乾きません。しっかり
乾くには、必ず日当たりと、風通しの
両方を必要とします。

理想としては、2階の南東や南西の角
あたりの設置がお勧めです。しかし、
間取りを考えていくと、日当たりの良
い2階の南面には、子供部屋等の個室
が占拠し、いつの間にか物干しは余っ
た北側に申し訳程度にポツン。となっ
てたりします。

それでは、もちろん乾きません。洗濯
物を乾かすためのスペースですから、
他の部屋よりも優先して、日当たりと
風通しが確保できるようにしましょう。

 

注意ポイント
2つ目 隣接を必要とする部屋が多い

まず物干しスペースの動線をイメージ
していただきたいのですが、洗濯機で
洗濯をして、物干しスペースに運んで
洗濯物を干して、さらに乾いたらそれ
を取り込んで、最後にたたんで収納す
る。

つまり、洗濯機と、洗濯ものをたたむ
場所と、たたんだ洗濯物を収納する場
所に近くないといけないんです。

この内一つでも遠くなってしまうと、
少しずつ不便に感じてしまい、やがて
物干しスペースに干さなくなってしま
うのです。

 

ただ、これが簡単ではありません。

先ほどの一つ目の注意ポイントである
日当たりと風通しを確保する難関を潜
り抜けた上に、この二つ目の洗濯機等
と隣接させないくてはいけないので、
なかなか至難の業です。

そのうえ、さらに2つのハードルがあ
ります。

2つのハードル

通行の邪魔になってはいけない

➋来客の目を避ける

通路上に物干しスペースがあっては、
邪魔で物干しなんてできません。
しかし現実には、生活のしにくさを感
じながらリビングの一角に室内干しを
している家庭も多いようです。

また、来客の目に触れるような場所で
あれば、来客のたびに取り込んだり、
場所を変えたりと苦労することになり
ます。

こんな条件をクリアする場所なんて存
在するのかと、思われる方も多いと思
います。

正直この条件を全てクリアする場所は
かなり少ないので、残念ながら物干し
スペースを利用しなくなる方が一定数
いらっしゃるのです。

ただ、難しいだけでは、なんの参考にな
りませんので、私が考える最適解をご紹
介します。

敷地条件や、部屋の配置によって多少異
なりますので、5割くらいで活用できる
乾きやすく使いやすい物干しスペースの
場所だと捉えてください。

その場所とは、階段ホールに隣接する2
階の南西の角です。これは、南東の角で
も問題ありません。

理由は、2階の南面に配置することで、
日当たりを確保し、なおかつ角に配置
することで、2面からの通風を確保し
ます。

まず、この部分で乾きやすいという条件
を確保しました。ちなみに、南東ではな
く南西にしているのは、西日による日差
しを個室に取り入れるのは嫌われるため
です。

西面に物干しスペースを設けることで、
個室への西日対策と日当たりの確保の一
石二鳥となります。

そして、使いやすさの面では、2階の階
段ホールに隣接させることで、1階の水
回りから2階の個室の収納への動線の中
で、必ず通過となり、立ち寄りやすい位
置とすることができます。

角に配置することで、通行の邪魔になり
ませんし、2階なので来客の目に触れる
こともありません。

こういった形で、乾きやすく使いやすさ
を重視して配置をすれば、物干しスペー
スは生活の中で非常に役立ってくれます。

また、お子さんがまだ小さい場合は、個
室を必要とするまで、将来子供室にする
予定の部屋を物干しスペースとして利用
するのがおすすめです。省スペース化す
ることができるので、大幅なコストダウ
ンができます。

お子さんが個室を使うのは、小学校高学年
から大学生までの10年ほどの短期間なの
で合理的だと思います。

物干しスペースを作る際は是非、参考にし
てください。

 

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上谷 幸祐

上谷 幸祐

一級建築士。株式会社かみだに工務店一級建築士事務所代表。 徳島出身。1984年4月生まれ。4児の父。 建築一筋18年、住宅診断300棟、設計施工100棟 ゼネコンでの現場監督経験や、大手ハウスメーカーでの営業・設計など幅広い建築経験を経て独立。 現在は、徳島県で主に間取りリフォームやリノベーションを扱う工務店を経営。 登録者6000人超の住宅関連情報を発信しているYouTubeチャンネルを運営。

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