こんにちは。住まいの専門家かみだにです。
今日は「要望すると危険!高すぎる仕様・間取り5選」こういったテーマでお話しします。
『これ、いい間取りだから採用した方がいいよ!』と勧められて検討してみたけど、見積り金額を見てびっくり!高くて手が出ない!
こうなると意味がないですし、期待してた分、損した気分になりますよね。
そこで、今回は、最近人気の間取りの中で、特に費用が高額なものを5つご紹介します。具体的な金額も解説しますので、是非最後までご覧いただいて、安全な予算計画の参考にしていただいたらと思います。
今回は、床暖房や太陽光発電のように『そりゃつければ高くなるのは当たり前でしょ』というようなものではなく、例えば、ウォークインクローゼットのような、採用すると家の面積が広くなることで、結果的に、実はジワっと建築費用を押し上げる要因になるものをご紹介します。
実は、このタイプの予算オーバーの方がすごく困るんです。
太陽光発電の場合であれば『予算オーバーなので外してください。』と伝えても間取り計画に影響しませんから、容易に外すことができます。しかし、ウォークインクローゼットのような仕様の場合は、間取りに組み込まれていますので計画の変更は容易ではなく、気に入った間取りを崩すことになる危険性があるんです。
ですので、今回は仕様や間取りに必要な費用もセットで解説しますから、人気の間取りを要望する前の参考にしていただけます。
それでは『要望すると危険!高すぎる仕様・間取り5選』をご紹介いたします!
1.周遊動線(回遊動線)
1つ目の高すぎる仕様は、周遊動線(回遊動線)です。
周遊動線は、取り入れたい間取りナンバーワンといっても過言ではないですよね。実際提案すると、一番お客さん受けがいい間取りです。
こちらは基本的に、複数の方向に通路が必要になる訳ですから、必然的にその分のスペースも増えますよね。
間取りによって金額は大きく異なるので、一概に算出は難しいですが、出入口が1箇所増えると、本来両面を収納などにできた壁を抜いていく訳ですから、最低でも扉一か所で1畳はスペースが増えるという考えができます。
1畳増えると、最低でも30万~50万円程度必要です。ただ、これは最低限の話です。
一般的には、周遊動線を採用するために、実はもっと費用が必要になっているというケースが多いと思います。
かなり建築費用を左右する仕様ですので、はじめから周遊動線ありきで考えるのでなく、間取りを考えていたら、結果的に理想の形が周遊動線になっていた、という進め方の方が良いと思います。参考にしてください。
2.シューズクローク
2つ目の高すぎる仕様は、シューズクロークです。
シューズクロークは最近の間取り計画で、何も要望しなければ勝手についてくるくらい、採用する方が多い人気の仕様ですよね。建売住宅や規格住宅でも見かけるほどです。
人によって意見の分かれる仕様の一つではありますが、上手に使うと収納面に加え、動線計画もスムーズにできるので、要望が多いのもうなずけます。しかし残念ながらお察しの通り高いんです。
通常の下足収納を設ける場合に比べ、面積が必要です。
理由は単純明快で、人が中に入って使用するので、通路部分のスペースが必要となるからです。採用の多い1.5畳ほどのシューズクロークの場合、50~75万円程度必要です。
また、玄関側~玄関ホールへ通り抜けができる場合は、さらにスペースは必要となるため、先ほどに加えて20.30万程度アップするイメージです。
ただ、シューズクロークを採用することで、玄関空間は広々とスッキリします。
また、レジャーや子育てグッズや、造園などの玄関収納を兼ねるという場合であれば、単純に増額するわけではなくなりますので、採用する方がメリットがある方も多いと思います。
個人的には、通り抜けを希望すると通路スペースが増えて、なおかつ、棚を設けにくくなり収納量が減ってしまうので、通り抜けに関しては、予算に余裕がある場合に採用されても良いかと思います。
3.ファミリークローゼット
3つ目の高すぎる仕様は、ファミリークローゼットです。
ファミリークローゼットについては、以前のこちらのYoutube動画でも詳しくご説明していますので、気になる方はご覧ください。
ファミリークローゼットを採用すると実は結構費用は上がります。
従来の個室にあるクローゼットの要素を1箇所に集約するという間取りなので、一見すると、逆にスペースが小さくて済みそうと感じる方もいるかもしれません。
ですが実際には、ファミリークローゼットを採用しても、各部屋の収納を全く無くすことはできないので、必要な収納スペースが多くなってしまいます。
さらにファミリークローゼットは、ウォークインタイプで採用することが多く、通路分が必要となりますから、従来の壁面収納タイプよりもスペースが多く必要です。例えば4人家族で、従来の壁面収納のクローゼットを設けた場合、合計で4畳程度となることが多いです。
対して、ファミリークローゼットを採用した場合は、同様に4畳の収納スペースに加えて通路のスペース1畳と、さらに各部屋のコンパクトな収納が4人×0.5畳程度は必要となり、合計で7畳必要となります。
つまり、壁面収納に比べ3畳増えますので、採用に必要な費用は100万から150万円増えます。
また、通り抜けができる仕様の場合は、さらに通路空間が必要となるので費用も当然増えます。
私はファミリークローゼットは、時短と便利を兼ね備えた今の時代に合った良い間取りだと思いますので、この費用をかけてでも採用するメリットがあると思います。
ただ、シューズクローク同様に通り抜けに関しては、あくまでも予算とスペースに余裕がある場合に採用した方が良いと思います。
4.パントリー
4つ目の高すぎる仕様は、パントリーです。
もう必須といってもいいくらいの仕様ですが、パントリーを設ける場合にも注意が必要です。
パントリーの収納スペース自体は、そもそも収納するものがコンパクトなので、比較的小さいスペースで問題ありませんが、最近はウォークインタイプのパントリーを採用している場合が多いです。
その場合はやはり、通路空間が必要となるので、パントリーに1畳程度使用することになりますから、結果、30万から50万の費用が必要となってしまいます。
パントリーについては、費用面に加え、使用のしやすさからも壁面タイプでいいのではないかと思います。そうすれば必要なスペースも費用も半分程度で十分です。
5.アイランドキッチン
5つ目の高すぎる仕様は、アイランドキッチンです。
アイランドキッチンは、キッチンの周りをグルっと回れるという面がありますので、便利な反面、その分通路スペースが必要となり、建築費用を押し上げる要素になります。
対面キッチンの場合に採用されることが多いペニンシュラタイプのキッチンは、キッチン全体で4.5畳程度の広さが必要になることが多いです。
対してアイランドキッチンはキッチンの両面に通路を確保するので6畳程度必要となります。
さらにそもそもアイランドキッチンはキッチン自体の金額も高いので、トータルで100万円程度は高くなると考えていた方が安全だと思います。
ただ、100万円でアイランドキッチンにできるのなら、便利に加えて、デザイン性も高いですし、使用頻度も高いので、メリットがある方も多いのではないかと思います。是非、検討してみてください。
今回は、「高すぎる仕様・間取り5選」をお伝えしました。何かすこしでも参考になればと思います。
このブログでは、住まいづくりで役立つ情報を配信しております。このような専門的なブログを見ていただいてる時点で、既に皆さんは後悔の無い家づくりに近づいていると思います。
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