ガルバ外壁おススメの仕様10選 前編


こんにちは。住まいの専門家上谷です。

今日は人気の外壁材「ガルバ外壁」についてのお話です。皆さんガルバリウム外壁にはどんなイメージがありますか?

例えば、スマートでスタイリッシュなイメージや、耐久性が高いというようなイメージがあるかもしれませんね。

ただ、どんな種類があるのか、その種類によってどんな違いがあるのか、と聞かれたらあまり良く分からない、という方も多いのではないでしょうか。

実は『ガルバリウム外壁』と一言でいっても、形状や施工方法は様々です。また、その種類によって、価格や性能も全く違ってきますから、『ガルバ外壁ならどれも同じ』と思って採用してしまうと、思ったより持ちが悪いとか、思ったより価格が髙かった、ということになってしまいます。

そこで今回は、数あるガルバ外壁の中でおススメの仕様10個をご紹介します。

【釘打ちタイプ】 ➡ 波板
           角波
           リブ鋼板

【スパンドレルタイプ】 ➡ フラット型
              フラット型目地無し
              M型
              K型

金属サイディング

【ガルバ屋根タイプ】 ➡ 立ちハゼ葺き
             鎧張り



『そもそもガルバ外壁の種類って、どんなものがあるの?』という初歩的な部分から、それぞれの種類によってどんな違いがあるのか、という性能の部分まで、詳しく解説します。

また、今回ご紹介するものは、全て私が実際に、施工経験のあるものばかりをご紹介しますから、生きた情報として参考にしていただけますから、ぜひ最後までご覧ください。


 ガルバ外壁は4つのタイプがある


ガルバ外壁は大きく分けて4つのタイプに分かれていますので、ご紹介します。

  1. 外壁の正面から釘やビスを打って留める、釘打ちタイプ
  2. 釘やビスを止める部分が隠れていて見えない、スパンドレルタイプ
  3. メーカーによって製品化されている金属サイディング
  4. ガルバ屋根の仕様を、外壁に用いるガルバ屋根タイプ


そして、それぞれの種類によって、価格や性能も違ってきます。

結構種類が多いので、「えっ、めっちゃ種類あるやん!全然知らんかった!調べるのしんど!もうガルバ外壁やめよかな」という方も多いと思いますが、安心してください。

このあたりのタイプ別の特徴についても、詳しく解説します。それでは、早速ご紹介します。

1.釘打ちタイプ


まずは、釘打ちタイプです。

釘打ちタイプは、外壁材の正面から釘やビスを打って、下地に留めるタイプのガルバ外壁です。

外壁材の一枚の幅が80㎝程度と広く、正面から釘が止められることもあり、4種類の中で、最も施工がしやすく、価格も安価に抑えることができるガルバ外壁です。



しかしその反面、仕上がり時にも外壁表面に釘やビスが見えてきますから、「えーなんか仕上がりに釘が見えてるんは微妙やなー」という方もいますよね。

そういった部分から、デザイン面で敬遠されることも多いです。

また、それに加えて経年劣化により釘がサビてきたり、建物の揺れにより、釘が抜けてくるという心配もあります。



ですから、お住まいの気候に合わせて、ステンレス製のものを使用したり、抜けにくくするため釘ではなくビスを使用する、というような対処が必要ですし、メンテナンス頻度は他のタイプに比べ高くなります。

ここまでを聞くと、あんまり選ぶメリットは少ないように感じるかもしれませんが、均一に並んだ釘やビスも、デザインの一つという考えもできますし、丈夫なガルバ外壁を『とにかく安価な初期費用で採用したい』とお考えの方には、おススメのタイプです。

釘打ちタイプおススメのデザイン① 波板


そんな釘打ちタイプの中で、おススメのデザイン1つ目は、波板です。

波板は、ポリカ屋根でも使用することが多い、波形状をガルバで形成したデザインです。

一般的なガルバのイメージは、角ばったスマートなイメージがあると思いますが、そこに柔らかい雰囲気が加わったような印象になります。



波板には、その波の大きさによって小波・中波・大波というような3つの形状があります。



小波は厚みも薄く、細かい波形状ですから、ガルバ外壁の中で、比較的可愛らしいイメージになります。逆に大波は、小波に比べ、厚みも厚くなって大柄になりますから、より印象的な外観にしたい、という場合は大波がおススメです。

また、波板は横張りで施工することもできます。



例えば、平屋の場合や、横方向に長いお家の場合は、横張りを使用することで、より横方向の長さを感じますから、奥行きを強調することができる、というメリットがあります。

逆にデメリットもあります。

波板のデメリット

まず、タテ張りであれば、雨水を真っすぐ下に流すことができますが、ヨコ張りの場合は、雨水が横方向に走ってしまうため、タテ張りに比べ、防水処理の難易度が上がります。

また、横張りの場合は、外壁に多少雨水が残りやすくなりますから、外壁色にホワイト系を選ぶと、コケや汚れが目立ちやすくなります。



同様に黒の場合も、ホコリは目立ちやすくなってしまいます。ですから、横張りの場合は、汚れやホコリが目立ちにくいシルバー系の色を選ぶのが無難です。

釘打ちタイプのおススメのデザイン② 角波


釘打ちタイプのおススメのデザイン2つ目は、角波です。

角波は、先ほどの波板を角ばらせたようなデザインです。

波板と大きく違う部分は、波板の場合、波の上の部分で釘を止める必要がありましたが、角波の場合は、溝の部分にビスを止めます。

ということは、釘やビスを波板よりは目立たなくすることができますから、釘やビスを、あまり目立たせたくない、という方におススメです。

また、角波も横張りで施工することができます。ですが、実は全くといっていいほど、なぜか角波の横張りは見たことがありません。

私は施工したことも、要望を受けたことさえもありませんので、もし、角波を横張りで施工している、というお家があればコメントで教えてください。

釘打ちタイプでおススメのデザイン③ リブ鋼鈑


釘打ちタイプでおススメのデザイン3つ目は、リブ鋼鈑です。

リブ鋼鈑は、非常にシンプルなデザインで、平板のガルバに小さなリブ加工がされた外壁です。ガルバ外壁の中で、凹凸が最も少ないデザインですから、最も安価な商品です。

こちらも波板同様に、リブの上から釘留めを行う仕様です。

また、厚みが薄く、他の形状に比べ防水性は低くなっていますから、基本的に表面の仕上げ材として使用する材料です。

ですから、下地までにしっかりと防水性を確保したうえでご使用ください。そうすれば、とにかく安価に採用できるガルバ外壁です。



今回はガルバ外壁『釘打ちタイプ』からおススメの仕様「波板」「角波」「リブ鋼板」の3選を紹介いたしました。

次回は「ガルバ外壁おススメの仕様10選」の後編になります。『スパンドレルタイプ』『金属サイディング』『ガルバ屋根タイプ』から残りの7選をご紹介します!



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上谷 幸祐

上谷 幸祐

一級建築士。株式会社かみだに工務店一級建築士事務所代表。 徳島出身。1984年4月生まれ。4児の父。 建築一筋18年、住宅診断300棟、設計施工100棟 ゼネコンでの現場監督経験や、大手ハウスメーカーでの営業・設計など幅広い建築経験を経て独立。 現在は、徳島県で主に間取りリフォームやリノベーションを扱う工務店を経営。 登録者6000人超の住宅関連情報を発信しているYouTubeチャンネルを運営。

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