こんにちは、上谷です。
今回は、床暖房や太陽光発電のように、
つければ高くなることが想像しやすい
仕様ではなく、例えば、ウォークイン
クローゼットのような、採用すると家
の面積が広くなることで、実は結果的
に、建築費用を押し上げる要因になるも
のをご紹介します。
![請求書を見てショックを受ける人のイラスト](https://3.bp.blogspot.com/-NpopWLCrUUY/ViipeddxVwI/AAAAAAAAz5I/wYnojByozY8/s400/seikyuusyo_shock.png)
このタイプの予算オーバーの方がすごく
困るんです。太陽光発電の場合であれば、
予算オーバーなので外してください。
と伝えても間取り計画に影響しませんか
ら、容易に外すことができます。
しかし、ウォークインクローゼットのよ
うな仕様の場合は、間取りに組み込まれ
ていますので、予算オーバーだから外し
てください。
といっても計画の変更は容易ではなく、
気に入った間取りを崩すことになる危険
性があるんです。
ですので今回は、仕様や間取りに必要な
費用もセットで解説致しますので、人気の
間取りを要望する前の参考にしていただ
けると思います。
1つ目 周遊動線(回遊動線)
![](https://kamidanikoumuten.com/wp-content/uploads/2022/09/5a9432c25137373ac207d708300443aa.jpg)
周遊動線は、とても人気の間取りで、採
用したいという要望が多いです。
実際提案すると、一番お客さん受けがい
い間取りです。
こちらは基本的に、複数の方向に通路が
必要になる訳ですから、必然的にその分
のスペースも増えますよね。
間取りによって金額は大きく異なるので、
一概に算出は難しいですが、出入口が1箇
所増えると、本来両面を収納などにできた
壁を抜いていく訳ですから、最低でも扉一
か所で1畳はスペースが増えるという考え
ができます。
1畳増えると、最低でも30万~50万円程度
必要です。ただ、これは最低限の話です。
一般的には、周遊動線を採用するために、
実はもっと費用が必要になっているという
ケースが多いと思います。
かなり建築費用を左右する仕様ですので、
はじめから周遊動線ありきで考えるので
なく、間取りを考えていたら、結果的に
理想の形が周遊動線になっていた、とい
う進め方の方が良いと思います。
参考にしてください。
2つ目 シューズクローク
![](https://kamidanikoumuten.com/wp-content/uploads/2022/09/image-3.png)
シューズクロークは最近の間取り計画で、
何も要望しなければ勝手についてくるく
らい、採用する方が多い人気の仕様です
よね。
建売住宅や規格住宅でも見かけるほどで
す。人によって意見の分かれる仕様の一
つではありますが、上手に使うと収納面
に加え、動線計画もスムーズにできるの
で、要望が多いのもうなずけます。
しかし残念ながらお察しの通り高いんです。
通常の下足収納を設ける場合に比べ、面
積が必要です。理由は単純明快で、人が
中に入って使用するので、通路部分のス
ペースが必要となるからです。
採用の多い1.5畳ほどのシューズクローク
の場合、50~75万円程度必要です。
また、玄関側~玄関ホールへ通り抜けが
できる場合は、さらにスペースは必要と
なるため、先ほどに加えて20.30万程度
アップするイメージです。
ただ、シューズクロークを採用すること
で、玄関空間は広々とスッキリします。
また、レジャーや子育てグッズや、造園
などの玄関収納を兼ねるという場合であ
れば、単純に増額するわけではなくなり
ますので、採用する方がメリットがある
方も多いと思います。
個人的には、通り抜けを希望すると通路
スペースが増えて、なおかつ、棚を設け
にくくなり収納量が減ってしまうので、
通り抜けに関しては、予算に余裕がある
場合に採用されても良いかと思います。
3つ目 ファミリークローゼット
![](https://kamidanikoumuten.com/wp-content/uploads/2022/09/4d9d7eb7128796924d04ec2ab1150a3e-1024x835.jpg)
ファミリークローゼットを採用すると
実は結構費用は上がります。従来の個
室にあるクローゼットの要素を1箇所
に集約するという間取りなので、一見す
ると、逆にスペースが小さくて済みそ
うと感じる方もいるかもしれません。
ですが実際には、ファミリークローゼッ
トを採用しても、各部屋の収納を全く無
くすことはできないので、必要な収納ス
ペースが多くなってしまいます。
さらにファミリークローゼットは、
ウォークインタイプで採用することが多く、
通路分が必要となりますから、従来の壁面
収納タイプよりもスペースが多く必要です。
例えば4人家族で、従来の壁面収納のクロ
ーゼットを設けた場合、合計で4畳程度と
なることが多いです。
対して、ファミリークローゼットを採用し
た場合は、同様に4畳の収納スペースに
加えて通路のスペース1畳と、さらに各
部屋のコンパクトな収納が4人×0.5畳
程度は必要となり、合計で7畳必要とな
ります。
つまり壁面収納に比べ3畳増えますので、
採用に必要な費用は100万から150万円
増えます。
また、通り抜けができる仕様の場合は、
さらに通路空間が必要となるので費用
も当然増えます。
私はファミリークローゼットは、時短
と便利を兼ね備えた今の時代に合った
良い間取りだと思いますので、この
費用をかけてでも採用するメリットが
あると思います。
ただ、シューズクローク同様に通り抜
けに関しては、あくまでも予算とスペ
ースに余裕がある場合に採用した方が
良いと思います。
4つ目 パントリー
![](https://kamidanikoumuten.com/wp-content/uploads/2022/09/0d579d98b66efbafe0d19cbb5574a1e5.jpg)
もう必須といってもいいくらいの仕様
ですが、パントリーを設ける場合にも
注意が必要です。
パントリーの収納スペース自体は、
そもそも収納するものがコンパクトな
ので、比較的小さいスペースで問題あ
りませんが、最近はウォークインタイ
プのパントリーを採用している場合が
多いです。
その場合はやはり、通路空間が必要と
なので、パントリーに1畳程度使用
することになりますから、結果、30万
から50万の費用が必要となってしまい
ます。
パントリーについては、費用面に加え、
使用のしやすさからも壁面タイプでい
いのではないかと思います。
そうすれば必要なスペースも費用も
半分程度で十分です。
5つ目 アイランドキッチン
![](https://kamidanikoumuten.com/wp-content/uploads/2022/09/c4a333ae62620cc7343c0e16dd97106d.jpg)
アイランドキッチンは、キッチンの周
りをグルっと回れるという面がありま
すので、便利な反面、その分通路スペ
ースが必要となり、建築費用を押し上
げる要素になります。
対面キッチンの場合に採用されること
が多いペニンシュラタイプのキッチンは、
キッチン全体で4.5畳程度の広さが必要に
なることが多いです。
対してアイランドキッチンはキッチンの
両面に通路を確保するので6畳程度必要
となります。
さらにそもそもアイランドキッチンはキ
ッチン自体の金額も高いので、トータル
で100万円程度は高くなると考えてい
た方が安全だと思います。
ただ、100万円でアイランドキッチン
にできるのなら、便利に加えて、デザイ
ン性も高いですし、使用頻度も高いので、
メリットがある方も多いのではないかと
思います。
今回は、採用するとコストが上がる仕様
を5つご紹介しました。
採用される際は、
是非、検討してみてください。