こんにちは。住まいの専門家かみだにです。
今回は、「プロが自分の家では絶対に選ばない!後悔する住宅設備・仕様7選」の中編になります。(前編がまだの方はこちらからどうぞ!)
4.窯業系サイディング
後悔する住宅設備・仕様の4つ目は、窯業系サイディングです。窯業系サイディングは現在、最も選ばれることが多い外壁の仕様です。
『ほな、みんなが選んでるってことはエエってことやん!おまえ、ひがんでるだけやろ!』と思った方もいるかもしれませんが、別に窯業系サイディングと争ったことはありません。
そして、たくさん選ばれているからといって、必ずしも一番おススメできる仕様という訳ではありません。その理由を詳しくご説明します。
そもそも窯業系サイディングは、どういったものかというと、簡単にいうとセメントを固めた材料です。セメントは非常に安価です。そして、加工性にとんでいますから、あらゆるデザインを容易に形成することができます。
結論、これが人気の理由です。安価で採用しやすく、デザインも豊富なので、提案がしやすい、というような、工務店側が進めやすい、という側面があります。
しかし、これはあくまでも提案する側にとって有利なだけです。機能面に関しては、様々な問題があります。
まず、先ほどのように窯業系サイディングはセメントでできた材料です。セメントだけでは、外壁に使用しても紫外線や雨風を受けてしまうと、すぐに劣化してしまいますから、そのセメントの表面に塗装をすることで、紫外線や雨風から劣化を防ぐ、という仕様になっています。
つまり、窯業系サイディングは、表面の塗装が無ければ、急速に劣化してしまう外壁材です。そして、その塗装の耐久年数は10年~15年程度です。
ですから、10年~15年に一度、外壁塗装の塗り替えを行うことで、見た目の色褪せだけではなく、外壁材自体の耐久性も確保している訳です。
ですから、この塗装メンテナンスは定期的に必要になりますし、怠ってしまうと、外壁本体の劣化に直結してしまいます。ここがガルバやヌリカベなどの他の仕様と異なる部分です。
いずれにしても、窯業系サイディングを採用した場合は、高額なメンテナンス費用に苦しむか、そのまま放っておいて、さらに高額な外壁の張替えを行うか、という2択になってしまいます。
特に、最近見かけますが、軒が無いお家の外壁に、窯業系サイディングを採用した場合は最悪です。軒が無いということは、常に雨や紫外線を受けている状態ですので、外壁の劣化速度をさらに早めます。
生涯外壁メンテナンスに苦しむ仕様ですので、絶対に避けていただきたいと思います。
ちなみに本体の耐久性が高い材料は、ガルバのスパンドレルや金属サイディング、アイカのジョリパットのような左官ヌリカベや、タイル外壁です。
初期費用はかかりますが、メンテナンス費用を含めたトータルコストは、はるかに安価に済みますので、投資と考えて、高耐久の外壁材を選ばれることをおすすめします。
5.外壁木板
後悔する住宅設備・仕様の5つ目は、外壁木板です。
外壁木板は、木材を外壁として用いる仕様です。最近は、エントランス付近のアクセントなどに使用する場合も多くみかけます。
しかし、外壁木板は施工の仕方を誤るとすぐに劣化してしまって、完成から数年で張り替えが必要になってしまう場合もあるので、施工方法に注意が必要です。
まず、多く見かける失敗例としては、軒の長さが短く、雨が外壁木板に直接かかってしまう場合です。木板は、雨に濡れてしまうとあっという間に変色してしまいます。
また、濡れている部分が乾きにくい時期になると、その部分から腐ってくる場合もあります。
ですから、基本的には『吹き降りでもない限り雨はかからない』というくらい軒は十分に出しておいてください。
次回は、【プロが自分の家では絶対に選ばない!後悔する住宅設備・仕様7選】の後編になります!
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こちらの記事はこの動画で詳しく解説していますので、是非ご覧ください!
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