外壁格付けランクTOP7 後編


こんにちは、住まいの専門家かみだにです。

今回は『外壁格付けランクTOP7 後編』をお届けします。

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5.タイル張り


おすすめの外壁材5つ目は、タイル張りです。タイル張りは、磁器質のタイルを用いた外壁材です。

表面にガラスの粉末である、釉薬を塗ってから焼くタイプの場合は、表面に高級感のある光沢が出ます。逆に釉薬を塗らない場合は、表面はマットな仕上がりになります。


デザインについては好みもありますが、光沢のある方が表面は滑らかですので、汚れはつきにくいです。また、タイル張りは、耐用年数は40年以上と、かなり耐久性の高い外壁材です。

そんな高級感と耐久性に優れたタイル張りのおススメランクは、3つ星です。

タイル外壁は、先ほどのように、耐久性が非常に高く、ほぼメンテナンスも必要ないことから、お勧めできる仕様です。

しかし、とにかく価格が高く、ガルバ外壁を2重で貼れるほど、施工に費用がかかります。また、固定資産税の評価も高くなりますから、初期費用だけではなく長期に渡って維持コストも上がることになります。

こういった価格を含めて考慮すると、コスパは微妙と言わざるを得ません。

ですから、とにかく長期に渡ってノーメンテナンスで生活したい、という方のみにおススメできる仕様です。

なお、施工の際は、コーキングが表面に出ない方法で施工するようにしてください。これは、タイル下地の段階で防水処理を行っておけば、問題はありません。



そうしないと、せっかくメンテナンスフリーのタイル外壁にした意味がなくなりますからね。注意してください。

6.窯業系サイディング



おすすめの外壁材6つ目は、窯業系サイディングです。窯業系サイディングは、現在、住宅の中で7割の方が採用する、いわずと知れたキングオブ外壁です。

窯業系サイディングは、セメントと繊維質を一体成型した外壁材で、防火性が高いことやデザインが豊富という特徴があります。



また、一般に広く普及していることから、比較的安価に採用することができます。窯業系サイディングのおススメランクは、2つ星です。

今回の中では、あまりオススメできない部類に入ります。

では、なぜ広く普及しているはずの窯業系サイディングを、あまりオススメできないのか、その理由を詳しく解説します。

窯業系サイディングをおススメできない最も大きな要因は、強度上の問題です。

どういうことかというと、窯業系サイディングは、反りや膨れを起こしやすい材料です。新築後、間もない場合でも、外壁の波打ちが発生しているお家は、私の近所だけでもかなり多く見かけます。



もしかしたら、皆さんの中にも、現在、外壁に、このような症状が出ている方もいるかもしれません。

もし、その方がいたら、すぐに工務店に相談することをおススメします。なぜなら、この外壁の変形は、ほうっておくと、徐々に進行するからです。最終的に、反りや膨らみが大きくなり、外壁は外れてしまいます。

ちなみに、この外壁の症状に対しての対処方法は、張替え以外ありません。

例えば、外壁の上から部分的に釘やビスを留めたところで、反りは進行しますし、ビス止めした部分は、逆に割れてしまいます。

もちろん、全ての窯業系サイディングが、こうなると言っている訳ではありませんが、少なくとも現在も解決されていない問題でもあります。

『いや、せやけどこれだけ普及してるんやから!そんな強度弱いわけないやろ!』と感じた方も多いと思います。



実は、窯業系サイディングがシェアを伸ばした当時は、アスベストが含まれている材料も多く、現在よりも遥かに強度は高かったんです。

2000年頃には既に、現在と同じ70%のシェアを超えていましたが、アスベストが全面禁止になったのは、2006年からですから、2004年頃までは配合されていました。

そこから、外壁のシェア自体は変わっていませんが、明らかに強度が落ちたのは間違いないです。何より、表面塗装を怠ると、外壁基材が一気に劣化してしまいますから、一生塗装のメンテ地獄になるのは明白です。

ちなみに、アスベストが含まれていた当時の窯業系サイディングは、30年以上ノーメンテナンスでも、基材の劣化はほとんどありません。

つまり、結局何が言いたいのかというと、広く普及しているからといって、強度が安心できる訳ではないということです。

冒頭でご紹介したような、外壁の反りや膨らみについては、インターネットでも実例は大量に出てきますから、採用を検討している方は、そのメーカーの商品は本当に問題が発生していないかなど、事前にしっかりと調べてみてください。

7.樹脂サイディング


おすすめの外壁材6つ目は、樹脂サイディングです。樹脂サイディングは、塩化ビニル樹脂製の外壁材です。

北米で一般的に採用されている外壁材で、耐久性の高さやコーキングを使用しないことで、メンテナンスの必要がほとんど無い部材として知られています。

樹脂サイディングのオススメランクは、ありません。というのも、この樹脂サイディングですが、実は私、使用したことが一度も無いんです。

ですから、今回、この樹脂サイディングを実際に採用された方や施工した方の声を、YouTube動画のコメント欄に書いていただきたいんです。

実際に使っている皆さんの声が、一番のランク付けになりますからね。どうか、よろしくお願いいたします!




今回はおすすめの外壁材を7つのタイプに分けてそれぞれの特徴をご紹介しました。

  1. 金属サイディング おススメランク 4つ星
  2. 左官塗り壁 おススメランク 5つ星
  3. 木板張り おススメランク 1つ星
  4. 塗装仕上げ おススメランク 3つ星
  5. タイル張り おススメランク 3つ星
  6. 窯業系サイディング おススメランク 2つ星
  7. 樹脂サイディング 


というわけでこのブログでは、実際の住まいづくりで本当に役立つような情報を、お伝えしております。このような専門的なブログを見ていただいてる時点で、既に皆さんは後悔の無い家づくりに近づいていると思います。

今回も、最後までご覧下さりありがとうございました。一緒に、最高の家づくり目指して頑張っていきましょう!

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上谷 幸祐

上谷 幸祐

一級建築士。株式会社かみだに工務店一級建築士事務所代表。 徳島出身。1984年4月生まれ。4児の父。 建築一筋18年、住宅診断300棟、設計施工100棟 ゼネコンでの現場監督経験や、大手ハウスメーカーでの営業・設計など幅広い建築経験を経て独立。 現在は、徳島県で主に間取りリフォームやリノベーションを扱う工務店を経営。 登録者6000人超の住宅関連情報を発信しているYouTubeチャンネルを運営。

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