こんにちは。住まいの専門家かみだにです。
以前は、『戸建て住宅といえば2階建て』というようなイメージがありましたが、ここ数年、平屋で建てる方の割合が徐々に増えています。特にSNSを中心に平屋の人気は拡大していますから、今後も『平屋で建てたい』と希望される方は増えていくと思います。
背景としては、世帯人数が減少して、必要な床面積が減って、2階建てを建てる必要がなくなったということや、共働き世帯が増加したことで、家事の時短や便利な動線計画を希望される方が増えた、ということが挙げらると思います。
確かに平屋には、そういったシンプルな動線計画を作りやすいという特徴があります。
しかし、反対に注意するべき失敗ポイントもたくさんありますので、そういった面を事前に理解しておかないと、快適な生活のイメージが崩れてしまうかもしれません。
そこで今回のブログでは、平屋について事前に知っておくべき注意点を解説いたします。平屋住宅の気付きにくい失敗ポイントや、事前に失敗を回避するための効果的な対策も合わせて詳しく解説いたします。
是非、最後までご覧いただいて『なんやせっかく平屋建てたのに便利どころか暗いし、寒いしで最悪や。あのブログさえ見ておけばこんなことには、、。』ということにならないように、是非しっかりとチェックしてください。
それでは、早速いってみましょう!
1.土地の面積が増える
平屋の後悔ポイント1つ目は、平屋住宅の建築費用に関することです。
結論からいうと、平屋住宅の建築費用は、2階建てに比べかなり高くなります。その理由は、主に3つありますので、一つずつ詳しくご紹介いたします。
1つ目は、土地の面積が増える、ということです。
平屋住宅の建築費用が増える一番の要因としては、必要な土地の面積が大幅に増えるということです。
例えば、30坪の平屋と、30坪の総二階のお家を建てる場合を比較してみます。
平屋は単純にそのまま30坪の面積が必要になるのに対して、総二階は半分の面積の15坪で建築することができますから、土地の面積に15坪分の差がでてきます。
そうなると、郊外の分譲地でも、土地の購入費用は坪20万ほどの金額は必要になりますから、15坪もの差があると、土地の購入価格で300万も差が出てくることになります。
さらに市街地付近の分譲地となれば、坪50万以上というのも珍しくありませんから、15坪で750万以上も差がついてしまいます。
この金額差は間取りの工夫で、どうにかできるレベルのものではありません。
ですから、土地の購入から検討している場合は、平屋を選ぶか2階建てにするかによって、建築できる地域にも影響が出ることになります。
個人的には、家の形よりも、土地の立地の方が優先順位は高いと思います。ですので、希望の土地や地域では、平屋の建設が難しい場合は、平屋は諦めて2階建てで計画をされることをおススメします。
2.屋根や基礎の面積が増える
続いて、平屋の建築費用が上がる理由2つ目は、屋根や基礎の面積が増える、ということです。
先ほどと同じく、平屋と総二階を比較した場合は、屋根や基礎の部分の面積は倍になります。屋根や基礎というのは、家の耐久性に関わる重要な部分ですから、建築費用の中でもボリュームが大きい箇所です。
そして、外部に面する部分ですから、断熱材の施工などの付随した費用も発生してきます。こういった理由から、平屋と2階建てを同じ面積で建築した場合は、必ず平屋の建築費用の方が高くなります。
『いや待て待て、平屋は階段とかいらんねんから、平屋の方が絶対に小さくなるやん。それやったら結局トントンちゃう?』と思った方もいるかもしれません。実は、、そうなんです。トントンなんです。
平屋を建てる場合は、2階建てを建てる際に必要な階段や2階ホール、そして、それに付随する通路などが必要ありません。
例えば、シンプルな間取り計画をした場合は、30坪の総二階に対して、平屋であれば同じ間取り計画を、26坪ほどで設計することができます。そうなると、先ほどの屋根や基礎の金額がアップした分と、小さくなった4坪分を相殺することができます。
結果的に、ほとんどトントンで建築することができます。
ただし、注意点があります。これは屋根や基礎にかかる費用が標準的だった場合です。
例えば、屋根にこだわって高額な瓦を採用したり、地盤が弱く基礎の下に杭を打つ必要がある場合は、屋根や基礎にかかる費用のボリュームが大きくなりますから、平屋には不利になってしまいます。
特に地盤が弱い場合、基礎の面積が広い平屋にとっては、杭の補強費用は非常に高額になります。ですので、軟弱地盤の地域は避ける、というように事前にしっかりと調べておいてください。
土地盤調査会社の実績マップなどで、ネットで簡単に周辺環境を調べることもできますので、土地の購入前に必ず一度ご確認ください。
次回は、【注文住宅】知らずに選んではいけない!平屋の後悔ポイント7選の中編になります!