プロは絶対にこれは避ける!玄関の注意点7選 3&4&5


こんにちは住まいの専門家かみだにです。

プロは絶対に避ける!玄関の注意点7選の続きをご紹介します。

3. 風に無防備な玄関


玄関の注意点3つ目は、風に無防備な玄関です。

最近は暑い寒いに対しての対策は、断熱ドアが標準的になってきたりしていますので、さほど意識していなくても対策がとられてきました。

しかし、玄関の外部環境で注意するものはそれ以外にも、雨や風が吹き込んでしまう、というものに対しての対策も重要となります。

例えば、雨が降ってきて中に吹き込まない程度の軒や、ポーチ空間に風除ができるスペースがあるかがポイントになります。


風除ができる袖壁が少なくとも片側にあることで、雨や風の吹き込みに大きな差が出ます。

スーパーの駐車場で風邪の強い日に車の扉を開けると、隣の車にドアをぶつけそうになったことないですか?
同様に玄関ドアの外に袖壁がないと、そういった風に対して無防備になります。

台風ほどの風でなくても、ホコリやゴミを家の中に入れてしまいますので、最低でも片側は袖壁を設置するのをおすすめします。



理想は両側に袖壁を設置する形状です。雨の日や風の日でも、優雅に玄関ドアを開け閉めできます。


4. ハリボテの玄関

玄関の注意点4つ目は、ハリボテの玄関です。

最近の玄関収納といえば、シューズクロークですよね。
間取りチェックで全国から依頼をいただいてる中で、形状は様々ですが実に半数以上のお家がシューズクロークを採用されています。


家具タイプの下足収納に比べ、かなり広いスペースを必要とするシューズクロークですが、その広さを収納として有効に使えていない場合を多く見かけます。
せっかくの広さがほとんど通路空間になってしまい、下足収納の方がたくさん靴を収納できるという場合もあります。

いやいや待て待て、シューズクロークの価値は収納じゃないよ。家族用の玄関として使えることに意味があるんだよ。
何が住まいの専門家だよ何も分かってないな。というご意見が出てくるのは百も承知です。

しかし、その形状についても、来客がリビングへ向かう導線の中で裏側を覗けてしまったり、そもそも玄関側からほとんど見えるシューズクロークになっていたりと、『これ意味あるんかな』というような形状をよく見かけます。これがハリボテたる由縁です。

丸見えのシューズクローク

玄関側から覗けるシューズクローク



シューズクロークは、設計者にとってもまだまだアップデートが必要な段階ですから、ご自宅では失敗しないように、注意していただいたらと思います。

注意ポイントは、『設計者も扱い方が良くわかっていない』
これを肝に銘じて打ち合わせに臨んでください。


5. 見通しの良い玄関

玄関の注意点5つ目は、見通しの良い玄関です。

道路の場合は見通しの良さが大事ですが、玄関の場合は逆です。
いかに外部から見通せなくするか、そして来客が玄関に立った時に室内を見通せないかということが重要になります。

風に対しての対策でもお話しましたが、ポーチに袖壁を設けることは、こういった外部からの目線を遮る上でも効果的です。


そして、室内側で重要なのは、来客側の目線に立った時にどんな景色が見えるのかをイメージすることです。
どうしても家主側の視線を意識してしまうので、来客側はイメージしにくいですが、見学会や友人の家に訪問した際に意識して、どこまで見通せるのかと、参考にしてみてください。

来客は一人とは限りませんし、必ず玄関の中心に立つわけではありませんので、案外廊下の奥まで視線が通る可能性があります。
コソコソ忍び足でばれていないつもりでも、来客はあなたの寝巻姿を見て見ぬふりしているかもしれません。


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上谷 幸祐

上谷 幸祐

一級建築士。株式会社かみだに工務店一級建築士事務所代表。 徳島出身。1984年4月生まれ。4児の父。 建築一筋18年、住宅診断300棟、設計施工100棟 ゼネコンでの現場監督経験や、大手ハウスメーカーでの営業・設計など幅広い建築経験を経て独立。 現在は、徳島県で主に間取りリフォームやリノベーションを扱う工務店を経営。 登録者6000人超の住宅関連情報を発信しているYouTubeチャンネルを運営。

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