知らなきゃ絶対後悔する!欠陥住宅の特徴7選 前編


こんにちは。かみだに工務店です。

今日は身の毛もよだつ欠陥住宅のお話です。欠陥住宅といえば、『抱かれたくない住宅ランキング』でも圧倒的ダントツ1位で殿堂入りするほどの嫌われ者ですから、誰しも好んで近づきたくはありませんよね。

しかし、皆さん欠陥住宅というものについて、そもそも十分に理解していますか?
例えば、欠陥住宅というのはどんな家のことを指すのか?
そして、もし自分の家が欠陥住宅だった場合、どういった対処をすれば正解なのか?
また、それ以前に欠陥住宅となることを回避する方法はないのか?

こういったことを改めて考えてみると「えっ、全然分からん!どうしよ、不安になってきたやん!どうしてくれるん!」という方も多いんじゃないかなと思います。

そこで、今回のブログから、皆さんのお家に起こりやすい欠陥住宅の特徴を7つご紹介します!そして、欠陥が発生しないための効果的な事前対策もあわせてご紹介します。

それでは、『知らなきゃ絶対後悔する!欠陥住宅の特徴7選 前編』をご紹介します!

1.排水菅の詰まり


1つ目は、排水菅の詰まりです。排水菅の詰まりは、欠陥住宅の中でも、かなり発生しやすい上位のトラブルですから、冒頭でご紹介いたします。

排水菅の詰まりは、具体的にどういったものかというと、簡単に言えば、汚物や汚水が流れないというものです。こちらは、トイレだけに限らず、キッチンや洗面や浴室など、いずれでも発生する可能性があります。

主な原因としては、排水菅の勾配が、しっかりと取れていないというものです。通常、水上から水下に対して、1mの長さで1㎝程度の高さの差をつけることで、配管内の汚水を外に向けて流しますが、これが水平になっていたり、または逆の勾配になってしまうことで、汚物や汚水が、配管内に残ってしまって、最終的に配管を詰まらせてしまう、ということがおきます。

これは、生活してからすぐに気づかないことも多く、配管が完全に詰まって流れなくなってから、やっと業者を呼んで、配管の勾配の異常に気が付いた、ということも少なくありません。

配管の勾配は、施工不良により完成当初から、逆勾配となっている場合が多いですが、完成当初に問題が無い、という場合でも、建物の不同沈下などにより、数年たってから逆勾配となってしまう場合もあるので、年数が経ってからも注意が必要です。

実は配管のつまりには、初期症状があります。

例えば、誰かがお風呂に入っていると、使用していないキッチンの配管からボコボコ空気が出てきたり、キッチンや洗面の下の引き出しを開けると、排水の臭いがしたり、特定の時期になると、配管周辺から虫が発生するというような症状が出ます。

当然ながら早い段階で対処をする方が、被害は少なくすみますので、早めに施工した工務店や検査機関に調査の依頼することをおススメします。

そして、こういった場合のために、家の建設時に事前の対策として、床下や天井に点検口を設けておいてください。点検口の大きさは60㎝以上の人が入れるものにしておくことで、点検や修理も容易に行うことができます。

ただし調査の依頼先として、トイレ修理の専門業者や、リフォームの専門業者は、配管の詰まり要因の知識に疎いことも多いので注意してください。

なぜかというと、配管の詰まりの要因は、配管だけではなく、住宅設備や、他の排水配管との兼ね合いや、家の沈下や、下水や浄化槽など様々な要因で起こりますから、そのあたりの知識もしっかりと熟知した業者に調査依頼をしてください。

2.基礎のヒビ割れ


2つ目は、基礎のヒビ割れです。基礎のヒビ割れは、非常に分かりやすい家の欠陥のサインです。

基礎のヒビ割れが起こる最大の要因は、家の沈下です。つまり、家が沈んでいるということです。

こういうと驚かれる方もいるかもしれませんが、実はどのお家も建築当初に多少沈んでいます。元々何もない地面に、100tの重さのものが乗っかる訳ですから、普通に考えれば沈むのは当然ですよね。

とはいっても、沈んでしまっては、生活する方は困りますので、それを未然に防ぐために、基礎工事の前に地面を締め固めたり、基礎に沈みにくいベタ基礎を採用したり、時には杭やセメントなどで地盤を補強することで沈みにくい対処をするわけです。

べた基礎



逆にいえば、こういった対処を怠ると、家は普通に沈みます。

建て替えなどの場合は、既に家が一度建っていた場所に家を建てるので、既に地面が締め固まっていることが多く、沈下はしにくいです。

しかし、元々田んぼだった場所にできた分譲地などは、地盤面の締固めは十分でない場合が多いので、建設前の地面の締固めには注意が必要です。

ほとんどの場合は、建物の沈下は1年ほどで下げ止まることが多いので、完成後1年経過したくらいで基礎にひび割れが起こっていないか確認してみてください。



1年以上経過しても、ひび割れが増えているとか、ヒビ割れの幅が大きくなっているという場合は、周辺に水路が通っていることが多いです。



その場合は、引き続き地面の土が水路に流れて流出していく可能性がありますので、基礎の下に杭を打つなどの対処が必要です。

いずれにしても、基礎のヒビ割れは、地盤沈下だけではなく、地震時の強度にもかかわってきますから、ほうっておいて得になることは一つもありません。発見した場合は、早めにプロに調査依頼をしてみてください。

3.雨漏り


3つ目は、雨漏りです。雨漏れは屋根や外壁から、雨水が侵入してしまう最悪の欠陥です。

雨漏れ自体の被害だけでも十分最悪ですが、構造材が濡れて、最終的に腐食することによる、構造体力の低下や、木材が湿潤状態になることで白蟻を呼び寄せてしまい、家が白蟻の温床になってしまう場合もあります。

白蟻の温床



白蟻は湿気に呼び寄せられますから、雨漏りをさせないことが白蟻予防の一番の対策になります。

そんな雨漏れを発生させる、一番の要因は、施工時の横着です。詳しくご説明します。

実は、意外かもしれませんが、雨漏りの発生個所は、ほとんど決まった場所で起こります。外壁であれば、雨戸の戸袋や、窓サッシ周辺、バルコニーと外壁の接続部分、バルコニーの防水とサッシの兼ね合い部分、軒の母屋や梁周辺、増築部の接続部分、屋根であれば、棟や谷、下り棟、軒先といった部分です。



一見バラバラに思えますが、実は、これらには全て共通点があるんです。それは、形状が複雑ということです。

つまり、形状が複雑な分で雨漏りは発生します。

逆に、平面部分からは漏れません。平面というのは、凹凸の少ない一番面積が多い部分です。

そして、施工時の横着と申し上げたのは、こういった雨漏りが発生しやすい場所というのは、さきほどのように複雑ですので、施工がしにくく手間がかかります。

そうなると、どうしても多少手間を省いてしまう場合があります。厳しい工期や予算が与えられている場合は余計ですよね。ですが、それが雨漏りの原因になってしまうんです。

現在は、瑕疵担保履行法により、新築から10年間は、全ての家に対して、雨漏りが発生した場合は、保険や保証で修理を行うことはできますので、雨漏りが発生しても泣き寝入りということにはなりませんが、無い方が良いに決まってしますよね。

雨漏りの事前にできる対策としては、とにかく複雑な要素を無くすということです。屋根の棟や谷の数を減らしたり、バルコニーを付けないことで、雨漏れのリスクを大幅に減らすことができます。

ただし、これを意識しすぎると、全く個性のないただの箱になってしまいますから、やりすぎないように注意してくださいね。



次回は、『知らなきゃ絶対後悔する!欠陥住宅の特徴7選 中編』になります!



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上谷 幸祐

上谷 幸祐

一級建築士。株式会社かみだに工務店一級建築士事務所代表。 徳島出身。1984年4月生まれ。4児の父。 建築一筋18年、住宅診断300棟、設計施工100棟 ゼネコンでの現場監督経験や、大手ハウスメーカーでの営業・設計など幅広い建築経験を経て独立。 現在は、徳島県で主に間取りリフォームやリノベーションを扱う工務店を経営。 登録者6000人超の住宅関連情報を発信しているYouTubeチャンネルを運営。

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